天井から水滴が落ちてきて困った経験はありませんか?
古い家屋で屋根が劣化しているためと雨が漏れてきた、と考える方は多いと思いますが、実は屋根の経年劣化以外の原因も多くあります。
雨漏りを放置してしまうと内部が腐食して家が傷む原因になるため、早急な対応が必要となります。
本記事では、屋根修理が必要となる雨漏りの主な原因について解説します。また、自力で屋根修理が可能なのかについても説明していきます。
屋根修理が必要となる雨漏りの原因5選
雨漏りのイメージというと、天井から水がポタポタと落ちてきてバケツを置いて水を受けている様子が浮かびますが、実は雨漏りの原因は天井からだけではない場合もあります。
また、雨漏りの原因として屋根材の劣化があげられますが、実は全体の1~2割程度と言われています。次で説明していきます。
- 1. 屋根材の経年劣化
- 2. 屋根材のひびや浮き
- 3. 板金
- 4. ルーフィングシート
- 5. 施工不良
屋根材の経年劣化
最初に考える雨漏りの原因は経年劣化でしょう。主な屋根材の経年劣化のサインについて確認していきましょう。
屋根材の経年劣化のサイン
金属屋根
トタンやバルガリウムなどの金属屋根は、経年劣化によって塗膜がはがれると防水性を失い、錆びが進みます。さらに錆びが進むと腐食してボロボロになり雨漏りの原因となります。
瓦
昔ながらの瓦は50年以上の耐久年数があり、他の屋根材に比べると経年劣化によるトラブルは少ないと言えます。その中でも漆喰部分の劣化や、地震や台風などの外的要因により瓦がずれたり欠けたりすることで、雨漏りしてしまう事があります。
スレート
スレートは、色あせが経年劣化のサインです。太陽の紫外線によって色があせ、塗膜の効果が切れるため防水効果が失われた結果、雨漏りの原因となります。
アスファルトシングル
アスファルトシングルも、経年劣化が進むと雨や風によって塗膜がはがれていきます。塗膜がはがれた状態で屋根を触って白い粉がつくと、それが経年劣化のサインです。
この状態をチョーキングと言います。チョーキングが起きると防水効果が薄れてきているので、雨漏りの原因となります。
各屋根材の耐久年数の目安は以下です。
屋根材の耐久年数の目安
- ・金属屋根 20年~30年
- ・瓦 50年以上
- ・スレート 25年~30年
- ・アスファルトシングル 15年~20年
それぞれ10年に1度点検や塗装が必要となります。
屋根材のひびや浮き
屋根修理が必要な雨漏りの原因として、屋根材のひびや浮きもあります。
ひびや浮きが起きて屋根に隙間ができると、そこから雨が入り込んでしまい雨漏りが起きます。
スレート屋根は、早いと3年程でひびや浮きの症状が出ることもあります。
ひびや浮きなどの屋根材のずれがないかチェックしておきましょう。
板金
板金という金属の薄い板を、屋根の端部や屋根と壁の取り合い部など、水がたまりやすい場所に取り付けることで雨漏りを防いでいます。
板金は雨風にさらされやすい場所にあるため、風に飛ばされたり、板金自体が劣化すると雨漏りの原因となります。
板金が原因の雨漏りは7割と言われています。
ルーフィングシート
ルーフィングシートとは屋根材の下に敷く防水シートのことを言います。
屋根は3層構造になっており、下から屋根下地・ルーフィングシート・屋根材という順番で作られています。
屋根下地が水に弱い木材のため、ルーフィングシートの機能で雨漏りを食い止めているのです。
しかし、ルーフィングシートは屋根材の下にあるため、外からみても劣化の状態を確認できません。
ルーフィングシートの経年劣化のため、屋根下地との間に隙間ができてしまう場合もあります。
そのため、新築から10年以上が経過している場合は業者に頼んで状態の確認してもらったほうが良いでしょう。
施工不良
屋根修理が必要な雨漏りの原因として、そもそもの施工不良が一因になっている事もあります。
特に屋根端部の施工不良は雨漏りにつながります。新築時や10年未満の住居で雨漏りが発生する場合は施工不良が原因の場合も多々あります。
主にルーフィングシートの設置が不十分、板金の釘打ちが不十分、雨樋の設置が不十分などが挙げられます。
施工不良の場合は、無料で修理してもらえることもあります。
施工から2年以内の場合、屋根材の不具合は部品メーカー保証の無料修理が受けられます。屋根のひび、反りも含まれます。
10年以内に雨漏りが起きた場合は「瑕疵担保責任」として無料修理を受けることが可能です。
雨漏りを発見してから1年以上経ってしまうと無料修理を受けることができなくなってしまうこともあるので、少しでも雨漏りを発見したら、遠慮せずに工務店や住宅販売会社に報告しましょう。
漏水の可能性も?
屋根からの雨漏りだと思ったら実は漏水だった、という事もあります。
洗面所や浴室などの水道管やエアコンの排水管に欠損があると、そこから水が漏れだしている可能性があります。
普段使っている水の量は変わらないのに、水道料金の請求金額が急に高くなったという場合は漏水が原因かもしれません。
水が漏れている箇所と水道のメーターをチェックしておくと良いでしょう。
雨漏りの屋根修理は自力でできる?
いざ雨漏りが起きてしまった場合、自分で屋根修理ができるものでしょうか?
雨漏りを放置しておくと、カビが発生する、天井や床が濡れたまま建物が腐食する、などの家が傷む原因となります。
健康にも良くないので屋根修理はしなければなりません。次に自力できる雨漏りの応急処置について説明していきます。
自力でできる屋根の雨漏りの応急処置
・屋根にブルーシートをなるべく広い範囲に被せる
・砂利の入った土嚢袋を置いてブルーシートを固定する。
・室内にバケツ等の入れ物を置いて雨漏りの水を受ける。
ホームセンターなどで購入できる安価なブルーシートは、屋根の雨漏りの応急処置の際に大変便利です。
雨漏りの発生箇所や原因がすぐには特定できない事が多いので、大きめのブルーシートを屋根に被せましょう。
風で飛ばされないようにロープなどでブルーシートを固定すると家が傷つくこともあるので、おもり用に土嚢袋を置いて押さえると良いでしょう。
天気が晴れたらブルーシートが紫外線でボロボロになる前に回収しておきましょう。
しかし、ブルーシートを被せたり、砂利の入った重い土嚢袋を屋根に乗せたりなど、高い場所での作業はとても危険な行為でもあります。
もし、屋根の雨漏りの応急処置を自力でする場合は必ず以下の事に注意してください。
室内にバケツを置いて雨漏りの水を受ける応急処置は、すぐ考えつくものではありますが、意外と雨が落ちてくるたびに水しぶきが飛んだりすることもあるのでコツが必要です。
バケツの下に雑巾や新聞紙、段ボールなど水分を吸収しやすいものを敷くことで周りに水が飛び散るのを防ぐことができます。
他には糸を垂らした釘を天井の一番雨が滴ってくる箇所に刺し、垂らした糸の先をバケツの中に入れると糸に雨がつたって飛び散りや屋根のシミを少なくすることができます。
屋根の応急処置の注意点
・必ず2人で行う
・屋根が濡れていないことを確認する
・屋根の端を歩かない
・風が強くないこと確認する
・雨が降っていない時にする
雨が降っている時は、屋根が滑りやすくとても危険なので注意しましょう。
また、施工不良や経年劣化が原因の場合は、人の体重で屋根が壊れて落下することもあるため、自力での応急処置はできない事はないですがおすすめはできません。
あくまでも応急処置なので根本的な解決にはならず、雨漏りの原因の特定は素人には難しいことが多いです。
雨漏りを発見したら、「屋根の修理緊急センター」にお任せください!お電話1本で無料お見積りも行っています。
まとめ
屋根修理が必要となる雨漏りの原因5選と、雨漏りが発生した場合の自力でできる応急処置について解説しました。
雨漏りの原因は屋根材の劣化だけでなく、屋根材のひびや浮き、板金の劣化、ルーフィングシートの劣化や施工不良なども原因としてある事がわかりました。
特にルーフィングシートや施工不良が原因の場合は外側から見てもわかりにくいため、少しでも雨漏りを発見したら、工務店や住宅販売会社に報告しましょう。
「瑕疵担保責任」雨漏りする屋根の応急処置を自力でできない事はないものの、高いところに登るため、とても危険なので専門業者に修理をお願いするほうが安全で確実です。
家の傷みや人の健康も害する原因となる雨漏り。屋根の修理が必要となるほど雨漏りがひどくなる前に、ご相談だけでも大丈夫ですので、弊社にご相談ください。